最初は図書館でこの本を見かけた。読み始めてすぐ、自分で購入することにした。著者の意図に合意したからだ。クリスチャンにとって、これほど読むことが感情的に難しく、同時に読む義務があると思わされる書はないだろう。
本書の記録は、ナチスのユダヤ人迫害に、多くのキリスト教会とクリスチャン(彼らをそう呼ぶべきかは躊躇させられるが)が、どれほど加担していたかを開示している。そして「ユダヤ人蔑視」的な風潮をキリスト教会の中に育んだ教会指導者たちがいた事実を解き明かしている。
彼らはユダヤ人をキリストを殺した「神殺し」と呼んだ。そのような指導者たちのリストには、私たちがよく知っている宗教改革者たちの名前も列記されている。耳を疑うようなユダヤ人への罵詈雑言が「あの人物」の書物に明記されている。
本書を読むと、あなたの信仰のヒーローたちへの敬意は揺らぐかもしれない。だが著者の意図はそこにはない。彼は膨大な時間と労力をかけて、誰にも気づかれず、誰にも記憶されていなかったようなユダヤ人救済者たちのストーリーを掘り起こした。
「彼らは記憶されねばならない」という著者の強い情熱と使命感を感じる。これはキリストの名によって、自らの命に代えてでもユダヤ人たちを守り、救おうとしたクリスチャンたちの物語でもある。
しかし、そうした人々は、迫害に回ったクリスチャンに比べて圧倒的に少数派だった。本書には慰めもあるが、やはり読むに耐え難い書でもあった。読み終えるまでに一年以上を要した。
なお、この少数派の多くは、イスラエルのホロコースト記念館「ヤド・ヴァシェム」に記録されている。
知義
