少しこの出来事の別の側面に注目してみたい。私の所属する宣教団体EEJapanは、地域教会が個人伝道に熟達した信徒を育成することを援助する団体である。その訓練会で、「上からの知恵」という現象にしばしば触れる。準備していなかったのに、的確な言葉を気付けば話している自分がいる、という現象である。
伝道の現場で私たちは、イエス様が言われた通り「狼の中の羊」(マタイ10:16)である。しかし人間が体力的には決して強くはないはずなのに、動物界最強であるように、この弱い羊が狼に対してマウントを取ることがある。それが「上からの知恵」である。
本箇所でのイエス様の切り返しは見事ではないか。彼らの問いにどう答えても、危機的展開が想定された。しかしイエス様は、それを回避しただけでなく、より核心的な真理を解き明かした。柔よく剛を制するという展開となった。
こうなる為に個人伝道とは二者間会話ではなく、三者間会話であると心得たい。今日も天与の出会い、上からの知恵、伝道の機会を祈ろう。
「いいですか。わたしは狼の中に羊を送り出すようにして、あなたがたを遣わします。ですから、蛇のように賢く、鳩のように素直でありなさい。」マタイの福音書10章16節